大好き!訪問看護

訪問看護をやってみたい、訪問看護に興味があるという看護師のあなたを応援します!

2008-12

こころのある看護

私の勤めている訪問看護ステーションでは、
看護学生の実習の受け入れを行っています。

私は時々、学生さんを連れて訪問看護に行くのですが、
彼女達と話をするのが、密かな楽しみになっています。

彼女達の看護計画にはあんまり興味がなくて、
どんな気持ちで看護師になりたいと思ったの?
実習は楽しい?
将来どんな看護をしたいの?

など、結構質問攻めをしています。

勉強は勉強で大切ですけど、
せっかく訪問看護の実習に来ているんだから、
楽しく実習してもらいたいと思っています。

私が学生だったのはかれこれ8年前か〜
と思うと、学生さんてなんてかわいいの〜
と思ってしまいます。

ふと、学生時代の「私の看護観」が出て来たので、
思い出すつもりでご紹介しますね・・・



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こころのある看護

「それぞれの人は、この世でただ一度の存在者であり、
それゆえに、かけがえのないものである。」
と、トラベルビーが述べているように、
看護を行う以前に、患者はかけがえのない一
人の人間であるということを十分に実感し、
それぞれを尊厳する「こころ」を持った
上で看護を行わなければならないと、私は考える。

これは、私が看護学校での
最後の実習において経験したことから得られた、
私の看護への思いである。

私の看護学校最後の実習は、老年看護実習であった。
私が受け持ったのは、痴呆のある86歳の女性で、
施設に来て半年が経っていた。

入所時より、だんだんと痴呆は進み、
自分で車椅子を動かすことも出来ない状態になり、
ほとんど日中は車椅子の上で居眠りをしている毎日であった。

私は、
日中寝ていることが夜間の不眠に影響していると考え、
出来るだけ起きている時間が長くなるようにと考えた。

私は、利用者に対して大きな声で名前をよびかける、
肩をたたくなどの刺激を与え、一瞬でも目が覚める事で
起きている時間が長くなるようにと促していった。

しかし利用者は、
とても怖い顔で「うるさい。ぼけ!」と怒鳴り、
呼びかけても肩をたたいても無反応になるという状態で、
居眠りの状態は変わらなかった。

私は、
どうして起こしても起きられないほど眠いのか
理解できずにいたが、居眠りの原因について
その背景を考えていくうちに、
しだいに見えてきたのである。

利用者は、自分で車椅子を動かすことが出来ない、
つまり、誰かに動かしてもらわない限り、
一日中同じ場所で同じ景色の中で過ごすのである。

そして今まで毎日がそんな生活であったのだ。
その事に気付いてから、
利用者には一日の流れに沿って
さまざまなことを促していった。

午前中のうちに、
一緒に入浴後の服選びをして、試しに着てみる。

ボタンを外してもらい、
どちらの服が良いかと選んでもらう。

食後はうがいをし、コップに水を入れてもらい、
入れ歯を外してもらう。

利用者は、自ら行うことはないが、
声かけで促すと自分で行える事が多々あった。
また、他の利用者を交えて廊下を散歩し、
お互いの会話を取り持つことで
刺激を与えることも積極的に行った。

このように、
自主的に行ってもらう関わりを続けた結果、
利用者の表情は穏やかになり、
日中起きている時間が長くなったのである。

「起きてもらうために起こす関わり」を、
利用者自身に日常生活行動を出来るだけ
自分の力を使って行ってもらうことが、
「無理矢理ではなく自然な形で起きている」
ことにつながったのだと思う。

しかし、日中ほとんどつきっきりで
一人の利用者に対してこのような看護が行えるのは
学生の立場の私だけだということにも気付かされた。

その施設では、一人のスタッフが
約10人の利用者を受け持つという体制で、
施設の日課をこなすので精一杯という状態であった。

そんな状態で一人一人の利用者の
個別性に合わせた看護を行うことは困難で、
理想と現実のギャップに、私は戸惑うとともに、
自分自身の目指す看護の根本を強く感じたのである。

それは、看護婦として、
知識や技術を持って看護を行うことは基本であり重要であるが、
私はそこに一人一人を思う
「こころ」をこめることを忘れないでいたいということである。

自分がどのうような患者をどのような環境で看護するときも、
常にその根底には相手を想う
「こころ」を持って看護を実践していきたい。

今のこの看護への思いを
10年、20年と変わらずに持ち続けている、
そして実践に向けて努力し続けている、
そんな看護婦であるように、
これからの看護を一つ一つ大切に行っていきたい。

                       以上
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ん〜なつかしい・・
今より8歳も若いのに、
口調が論文調なのでえらそうですけどね^^

訪問看護の世界で看護する今も、
この「こころのある看護」を
大切に看護していきたいと思っています。


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プロフィール

Author:飯田かおり

生れ 1979/10/30

住まい 北海道

職業  訪問看護師
    ケアマネジャー
   調理師専門学校生

好きなこと
  おじいちゃん
  おばあちゃんと
  ふれあうこと。

趣味  山登り 観劇

夢   お年寄りが、
 いきいきと生きている
   社会を創ること

ひとこと
  訪問看護が
  だいすきです。
 
  

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